こんにちは、のりこ鍼灸院です。

みなさん、足を組みますか?

わたしは毎日、椅子に座っているときは常に、足を組んでいました。本を読んだりスマホを触ったり、リラックスタイムの体勢はいつも足を組んだ状態でした。クセになっていたんでしょうね。椅子に座ると無意識にしていました。片方の足だけに負担がかからないよう組み換えをして対策はとっていましたが、足を組む体勢は体の歪みを助長させるだけでメリットなしと考えを改め、足を組むことから決別いたしました!といっても止めたのはわずか2週間前からですけどね。

なぜそんな気持ちになったかというと、仙腸関節の痛みに苦しむ患者さんが来られたからです。

ご本人は腰痛を治したいといって来られました。

ずーんと重く響く痛みが腰にあり、前かがみになることができず、ぎっくり腰に似た様子でした。また仰向けで寝てしまうとベッドから起き上がれないそうで、いつも横向きで寝ているそうです。この「ベッドから起き上がれない」というのがとても辛そうで、当院の鍼灸治療は<うつ伏せ→仰向け>で全身の鍼治療を行いますが、うつ伏せから仰向けになる動作がひどく痛むようで、ゆっくりゆっくり時間をかけて体勢の変更をしてもらっています。

他に、

・1年前に膝の手術をして、手術した方の足に体重をかけないよう生活をしていた。

・生まれつき左右の足の長さに差がある。

 

寝返り動作を試してもらいましたが、動かすことはできず、その際に痛む場所は仙骨部分でした。

レントゲンではこれといった所見はなく異常なしとされたそうです。腰部の問題ではない、となると仙腸関節の痛みだろうと推測しました。

 

関節の痛みとなるとお灸の出番です!関節痛とお灸の相性はバッチリなんですよ。1回の治療で劇的に改善とはいきませんが、鍼とお灸は痛みの軽減に繋がります。

こちらの患者さんも、まだ強い痛みはあるものの、うつ伏せ→仰向けの動作が1回目と比べてだいぶ早くなりました。

 

この仙腸関節の強い痛み。痛み出したのは1か月前からということですが、生まれつきの足の長さの差や膝の手術などで、長い時間をかけて骨盤に歪みが生じておられたのだろうと思います。そこに年齢(高年齢の方です)も相まって発症してしまったのかなと思います。

鍼の回数を重ねるごとに「痛みが少しまし」とおっしゃってくれていますので、そろそろ運動指導も入れつつ、寝返りが打てるようになるまで通ってもらいたいと思っています。

そして、ここで最初に戻りますが、「足を組む」動作は体の歪みに繋がります。人間長く生きれば左右対称を保つことは不可であると認識していますが、将来の歪み予防としてできることはしておこうと、とりあえず「足を組む」から卒業しようと強く思った次第です。

 

ファンヒーターの上に猫2匹。あったかいみたいです。