こんにちは、のりこ鍼灸院です。
今回は帯状疱疹後神経痛の治療例をご紹介します。
80代女性
<主訴>
帯状疱疹による神経痛が断続的に続く。
<症状>
1か月前に病院で帯状疱疹と診断され治療を受けた。その10日後、発作的な強い痛みを感じ救急外来へ。痛み止めをもらい今も服用中。効いているのかいないのか分からない。痛いようなかゆいような、チクチクした痛みが右腕全般にある。夜中に発作的な強い痛みが出る、ジンジンと20分ほど。しばらくすると強い痛みは治まってまた寝れる。発作的な痛みが辛い。薬の副作用でトイレが近くなり、それも辛い。
<他症状>
冷え
<治療>
週2回。
全身の鍼、帯状疱疹患部への鍼、電気治療、お灸(腰、足の裏、患部、腹)
<治療経過>
2回目:痛み変わらず。昨日は昼にも強い痛みを感じ、ずっとチクチクしていた。
3回目:痛みがだいぶましになった。夜の強い痛みはなくなった。
最も辛かった夜の強い痛みが出なくなり、とても安堵されていました。チクチクとした痛みはまだ残っているようでしたが、初回時と比べてだいぶましになったことと、その痛みもずっと続くわけではないということで、それなら時期に治まるかもしれませんねと本人と相談の上で鍼治療は3回で終了しました。
発症してから1か月と早い段階で鍼を受けに来てくれたのが功を奏したと思います。右肩から手の平にかけて水疱がたくさん出ていましたが、どれも乾燥してかさぶたになっていました。
鍼治療3回で痛みが軽減されたので、鍼をしなくてもいずれ痛みはましになっていたのかもしれません。(過去の経験上、帯状疱疹後神経痛は20回ほど施術が必要となる場合が多いです。)
ただいつ治まるか分からない痛みを抱えながら生活するのは不安が強いと思います。それに体が痛むとどうしても引きこもりがちになってしまいます。こちらの患者さんも、ご高齢だということもありますが、1か月間療養に専念していたらあっという間に筋力が落ちてしまったとおっしゃっていました。こけて頭をぶつけたらしく、おでこに青痰ができた状態で来られました。痛みは少しでも早く取るに越したことはありません。
帯状疱疹の発症は高齢者に多く、20%に神経痛が残るといわれているやっかいな病気です。
いずれ痛みは消えるだろうと楽観視せず、病院治療後に強い痛みが出るようでしたらぜひ鍼を受けにきてください。
ご予約ご相談お待ちしております。